進化したGRヤリスを発売

Photo:GR ヤリス RZ“High performance”[ GR-DAT(8AT・4WD)]

 一部改良した進化型GRヤリスを世界初披露しました。4月11日より長野トヨタにて注文を受け付け、5月6日より発売します。
 また、東京オートサロン2025でコンセプトモデルを披露し、モータースポーツで得た知見を織り込んだメーカーオプション「エアロパフォーマンスパッケージ」を同時に発表。2025年秋以降の発売を予定しています。

<進化型GRヤリスの主な特徴>

 1.GAZOO Racing Direct Automatic Transmission(以下、GR-DAT)の進化
 2024 年発表のGRヤリスで初登場した、GR-DATの性能にさらに磨きをかけました。
2 ペダルならではの操作性と走りの両立を狙い、主にスポーツ走行時のギヤ段の選択制御に細かな改良を加えることで、性能のレベルアップを図っています。

Photo:GR-DAT

・スポーツ走行時のドライバー操作に対する応答性を改良
・アクセル全開加速におけるシフトアップタイミングの最適化

2.クルマとの一体感の進化
・シャシー部分の締結ボルトの一部に締結剛性の高い特別なボルトを採用。ステアリング操作に対する応答性と直進安定性を向上し、クルマとの一体感を進化させました。

3.ショックアブソーバー及びEPSチューニングの最適化
・EPS チューニングはプロドライバーの大嶋選手とともに何度も改善を繰り返し、グレードごとに異なる特性を与えました。 RZ“High performance”用は、サーキットを攻め込むことを念頭に限界域での速さとコントロール性を追求。
RZ 用はワインディングからサーキットまで幅広いシーンで俊敏な GR ヤリスのハンドリングパフォーマンスを引き出します。

4.GR-DAT 搭載車のフットレストの拡大
・AT車のフットレストの面積を拡大することで踏み込み時の操作性を向上しています。

Photo:フットレスト(GR-DAT)

5.縦引きパーキングブレーキを全グレードオプション設定に拡大
・2024 年発表のGRヤリスでは、FIA世界ラリー選手権や全日本ラリー選手権参戦で得た知見を活かした縦引きパーキングブレーキをメーカーオプションとしてRCグレードに設定しておりましたが、当モデルより全グレードで選択可能にします。

6.Toyota Safety Sense を全車標準化
・RC グレードにメーカーオプション設定としていたToyota Safety Sense を、RZ“High performance”、RZ と同様に全車標準装備とします。

<メーカーオプション エアロパフォーマンスパッケージ>
 妥協することなく、調整を重ねた計6 アイテムすべてを同時装着することで、効果を最大化するエアロパフォーマンスパッケージ。GRヤリスの冷却性能と空力性能を、さらに向上させることができます。RZ“High performance”、RCにメーカーパッケージオプションとして、2025年秋以降の設定を予定しています。

1.ダクト付きアルミフード
 全日本ラリー選手権参戦車において先行で開発し、GRMNヤリスに採用したカーボン製フードと同形状のダクト付きアルミフードを設定。高速走行中にエンジンルーム内の熱をダクトから放出し、冷却効果を高めます。

2.フロントリップスポイラー
 スーパー耐久シリーズで学んだ高次元の空力バランスを実現するために、フロントリフト*1 の発生を抑え、フロントの接地感と空力バランスを高め、車両のトータルバランスを向上させました。

3.フロントリップスポイラー
 ホイールハウス内に溜まる空気を放出させることで、ノーズダイブ時*2 のステアリングフィールや、コーナー入口での操縦安定性を向上させます。

4.燃料タンクアンダーカバー
 スーパー耐久シリーズ参戦車両の安全燃料タンクの下部をフラット形状にするアイデアを採用。ボディ下部の空気の流れを最適化し、空力性能を高めます。

5.可変式リヤウィング
 大型のリヤウィングは高速域での操縦安定性に寄与し、またブレーキング時のスネーキング現象*3 を抑制します。可変式のため、サーキットなどの走行シーンに応じてウイングの角度を変え、走りを楽しむことができます。

6.リヤバンパーダクト
 リヤバンパーにおけるパラシュート効果*4を抑制し、cd値を低減します。過酷なレース条件下であるスーパー耐久シリーズの現場で、空力負荷によりリヤバンパーが外れたことを起点に、モータースポーツ特有の厳しい環境に対応するため開発しました。

*1:走行時、車体前部に対して持ち上げる力が働く現象
*2:急減速時に車体前部が沈み込む現象
*3:車体が左右に揺れる不安定な動き
*4:車両前方からの走行風をリヤバンパーが受け止めることで空気の滞留を招き、抵抗となる現象

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GRヤリス